投資効果が高いキントーンの使い方とは
kintone はスタンダードコースで1人月額1,500円です。この1,500円を高いと言う人もいれば安いと言う人もいます。投資効果を考える前に、まずは支払っているこの1,500円という金額を正しく理解することが大切です。
たまに聞くのが、買い切って自社のサーバーに入れたいと言うお話です。初期費用だけで済ませたいという話はよく聞きます。
kintone はもちろんのこと、このようなネット経由で使うサービスの場合、多くの方が支払っている金額の価値を利用しているソフトウェアの代金だと考えがちです。当然ソフトウェアの代金は含まれているのですが、それ以外にも次のような費用が含まれています。
- サービスを提供しているインフラ(サーバーやネットワーク)の費用
- インフラを運用するための人員の費用
- 安全に安定してバックアップを行うためのノウハウや運用
- セキュリティ対策のための費用
- サポートの費用
- 機能追加をしていくための開発費
kintone の投資効果を考える時は、このようなポイントも踏まえて考える必要があります。これを理解すれば
「自社でサーバー買えば◯◯万円で買えるんだから、毎月料金を払うより安いよね?」
ということはなくなると思います。
この点を理解した上で、1,500円を見直してみましょう。kintone は買い切りのプランがありませんが、機能を考えると買い切りがあったとしても最低でも数十万円はするパッケージになります。
そして、それを動かすサーバーやネットワーク、バックアップや、スマホからの利用も考えると厳重にセキュリティを考慮したネットワークの構築と運用が必要です。1人月額1,500円でここまで用意できると思いますか?
おそらく多くの会社で、用意するのが難しいと思います。
エンジニアの採用・教育コストがどのくらいかご存知ですか?
なぜ難しいかというと、このような環境を用意するには優秀なエンジニアが必要になるからです。優秀なエンジニアは当然ながら高い給与が必要です。
では、このようなエンジニアを社内で育てられるかというと、教育体制が整っている会社でないとかなり難しいと言うのはお分かりいただだけると思います。
優秀なエンジニアを中途で採用しようとする場合は、転職エージェント経由ですと手数料が必要ですし、直接応募を期待するにしても、直接応募してもらうにはそのようなエンジニアに魅力的に見える会社である必要があります。そう簡単なことではありません。
IT業界の平均採用コストは1人あたり110万円と言われています。これは採用にかかるコストですので、ここに給与が必要になります。これは外部に出ていく費用でしかないので、実際には面接したりするための内部コストがかかります。
なので、kintone のようなサービスが投資効果も高く、ほとんどの企業にとってメリットのある選択肢となるのです。
キントーン・安価に素早く業務を改善するための情報システム基盤
投資効果を考えるときに、システムの初期費用と完成してからのランニング費用だけを考えがちですが、実はこれでも重要な視点が欠落しています。
それは、スピードです。
そもそも、kintone に限らず何かのシステムを入れるということは、何らかの業務上の課題があるからだと思います。それであれば、その課題が早く解決されるほどそれを入れる価値は高いということになります。
kintone はドラッグ&ドロップで簡単にアプリを作成することができます。また、作った後も変更が容易です。そもそも1,500円という料金が安い上に、このようにスピード感を持った課題解決も可能なわけです。
情報システム投資を最適化するためのキントーン活用方法
kintone の1,500円を活用するポイントは、たくさんアプリを作ることです。1つの業務にだけ kintone を使うと、1つのアプリで1,500円ということになり効率が良くありません。
多くの業務を乗せる基盤として kintone を位置付けることによって、kintone ファーストな考え方を浸透させ、kintone でできることは kintone でやるようにすることで、kintone の投資効果はどんどん高まります。
ただし、無理のない範囲でやることに注意してください。kintone が向いていない領域まで無理やり kintone 化すると必要以上のカスタマイズが必要となり、逆に投資効率が悪くなります。
カスタマイズは、弊社 gusuku Customine でできる範囲くらいに抑えておくのが最も効率の良い利用となります。それでもできることは膨大にありますので、かなりの範囲の業務をカバーできます。
さらに、おすすめの方法としては、一部の人だけで kintone アプリを作成するのではなく、社内の多くの人が kintone アプリを作成できるようになっていくことです。一定のルールの元で作成していかないと、野良アプリのような kintone アプリがたくさんできてしまって良くないですが、多くの人がアプリを作成できるようにしていくことで、チームをITで武装していくことでき、より強いチームになっていくことができます。