kintone導入成功のコツ

勝手にkintone SIGNPOST解説 STEP.3 3-30「共通のマスタアプリ」

作成者: 金春 利幸|2021/12/23 0:00:00

アールスリーがkintone SIGNPOSTを勝手に解説していくシリーズ!

本文は、kintone SIGNPOSTを読んでいただくとして、kintone SIGNPOSTの各項目についてアールスリーが感じていることや、遭遇したケースなどを紹介します。

STEP.3 3-30「共通のマスタアプリ」

マスタをどう管理するかは非常に悩ましい問題で、このパターンのように共通のマスタを作成してそこで管理できればベストだと思います。

ただ、これがうまくいかないケースもあります。

複数の部門で同一のマスタを使おうとすると「うちのアプリではこういう項目がほしいので追加してほしい」「こっちのアプリではマスタにこういう項目がないと困るので追加してほしい」というように各部門から独自の要望が出され、それを反映しているうちにマスタアプリがどんどん渾沌としていくケースです。

結果、他の部門でしか使わない項目が入っているため、誰がメンテナンスするのかもあいまいになっていき使えないアプリとなってしまいます。

じゃぁ、部門別にマスタアプリ作るのか?というと、それはそれで効率がよくないので、ここは少しカスタマイズするよくなることがあります。

全社共通の項目と部門独自の項目をきれに切り分けた上で、全社共通マスタアプリと部門マスタアプリを別々に作成した上で、全社共通アプリの内容を部門マスタアプリに同期させるという方法です。

基本機能で実現しようとすると、全社共通マスタアプリをファイルに書き出して、部門マスタアプリに読み込んで更新ということになり手間がかかりますが、gusuku Customineを使うと、そこを自動的に行うことができます。

図にするとこんなイメージです。

この方法であれば、各部門独自の項目は各部門のマスタだけに入っていますので混乱することはありません。ただし、この方法を行う場合は全社共通マスタの項目を慎重に設計する必要があることに注意してください。

また、全社共通マスタを誰がいれるかという点にも注意が必要です。マスタへの追加を各部門で行う場合は、この図のような矢印だけでなく逆向きの矢印、つまり部門マスタから共通部分のみを全社共通マスタに入れてレコードを追加するという処理が必要になる可能性がありますので、その場合はアプリ間で双方向の連携が必要になるため、かなり慎重な設計が必要です。

kintoneでの業務改善・システム開発で困った場合は、弊社で実施している「kintoneよろず相談会」でご相談いただけますので参加してみてください。